深部体温のコントロールが睡眠を左右する!熱帯夜をより快適に過ごす方法

長い梅雨が明けたと思った途端にこの猛暑、体がついていかないとお悩みの人も多いのではないでしょうか。日中の気温が高くなると、立っているだけで体の水分と体力が奪われて疲れてしまいます。体に疲労を蓄積させないためには睡眠の質がとても重要です。暑い夏を元気に乗り越えるための快眠方法のひとつとして、近年着目されている「深部体温」について解説します。

暑い時期こそ体の冷えにご用心!湯船で深部体温を温めよう

暑い季節は湯船にお湯を張るのも億劫で、シャワーをさっと浴びるだけで済ませてしまう人が多いと思います。体の汚れは落とせますが、より質の良い睡眠をとりたい場合にはシャワーだけでは十分といえません。

人の体温は日中の活動時には上がり、入眠時には下がります。質の良い睡眠を得るためには、入眠前に体の深部体温をいったん上げ、徐々に下げていくのが好ましいとされています。

入眠の90分前に38~40度のぬるめのお湯に10~15分浸かることで、抹消血管が広がり、手足の熱放散がスムーズになり、入眠までの間に脳や内臓の温度が下がりやすくなります。

また夏は、冷たい飲み物や食べ物を多く取る機会が増えるので内臓に負担をかけがちです。深部体温が適切に維持されないと、免疫機能が低下して体調を崩すきっかけにもなります。

40度を超えると命の危険もある「深部体温」
深部体温が40度を超えると、痙攣・多臓器不全~脳障害にまでなると命の危険があります。すぐに以下の処置を行い、深部体温を下げましょう。
・手や足を水や氷水で冷やす
・氷等で首を冷やす
・脇の下を氷で冷やす

熟睡へと誘われるための必須3アイテム

布団に入ったは良いけれど、悩み事が次から次に浮かんできて眠れないまま明け方になってしまったなんて体験をした人もいるのではないでしょうか?そのような場合は、脳の温度が下がっていないことがひとつの原因とも考えられています。脳温を下げたり、リラックスできる環境作りを試みたりすることが必要です。

保冷材・ジェルアイピローで脳温を下げる

柔らかい保冷剤や、冷却ジェル素材の入ったグッズを用いて物理的に頭を冷やすのがひとつの方法です。耳から上の部分を適度に冷やすと、徐々に脳の温度が下がり眠たくなってくるはずです。

また人間は視覚・聴覚を遮断するとより眠りの質が上がるので、入眠に時間のかかる人はアイピロー・耳栓をするのも効果が期待できます。

気分に合った香りでリラックスをうながす

ふたつ目の方法はアロマオイルなどを用いて嗅覚からストレスを抑制する方法です。リラックス効果の高いラベンダーやベルガモット、そしてこれからの季節はペパーミントもおすすめです。

スッキリとした香りが特徴のペパーミントは、体感温度を下げる効果もあり夏にぴったりです。目が冴えそうなイメージですが、リラックス効果が高いことでも知られています。

乾燥ハーブやエッセンシャルオイルを垂らしたコットンを、通気性の良い布袋に入れてサシェとしてベッド脇においたり、リネンウォーターとして寝具にスプレーしたりするのも良いでしょう。

私は写真のようなシルバーのアロマペンダントに、アロマオイルを垂らしたコットンを入れて使用しています。気に入った細工のものが見つかると、見た目にも癒されるのでおススメです。

参考リンク:アロマでクールダウン(公共社団法人日本アロマ環境協会)

エアコンを上手に活用!夜間の体温調節は要注意!

鉄筋コンクリート造りのマンションでは、昼間の日差しで建物全体に蓄熱されているので夜間も温度が下がりにくくなっています。気温が高すぎるのは眠りが浅くなる原因になるので、エアコンや扇風機をうまく活用することが不可欠です。

ただ、夜間は「深部体温」が下がるので、昼間の設定温度のままだと「寒い」と感じてしまいます。快適と思える温度より1度以上高めの設定にしておきましょう。また設定温度はよく「28℃が好ましい」といわれますが、湿度が高いと寝苦しくなります。除湿運転を上手に用い、入眠時の汗を乾燥させてあげることが大切です。

眠りが深いほど体温は低下するといわれています。ノンレム睡眠や徐波睡眠では体温の低下が著しくなります。テルモ体温研究所:睡眠と体温

タイマー運転ですが、暑くて寝苦しく目が覚めるケースが多い場合は使用をおススメできません。切タイマーを使用する場合は、日照時に必ず入タイマーの設定を行っておきましょう。

参照>>>【ダイキン】熱帯夜の困りごと解決法

扇風機を併用している人は、足元の壁などに当て、必ずワンクッションをとるようにしましょう。体全体に当ててしまうと逆に体が体温を上げようとしてしまい、余計に暑さを感じやすくなります。また朝起きたときにだるくなったり、筋肉の痙攣が起きたりするケースもあります。

※女性は男性よりも体温が少し高いため、僅かな気温差でも寒さを感じやすいといわれています。保温効果のあるものをまとい、内臓などを冷やしすぎないように注意をはらいましょう。

まとめ

・ぬるめ(~40℃)のお湯にゆっくりつかる
・保冷効果のあるアイピローなどを活用する
・アロマでリラックス・体感温度を下げる
・エアコンの切タイマーを活用する
・扇風機の風は直接身体に当てない

熱帯夜の対策は、お住まいの地域や建物の構造によっても変わりますが、自分なりの工夫をすることで快適な睡眠環境づくりも可能です。ぐっすり眠って暑い夏を乗り越えましょう。

written by Salai.

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